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企業の健康経営

健康経営は何から始める?無理なく続けるための進め方

健康経営を始めたい人事・経営担当者へ。担当者と予算の決め方、職場の課題の調べ方、最初の施策の選び方を紹介します。健康情報の扱いに配慮しながら、参加状況と運営の負担を測り、次の改善を決めるまでの実務を整理しました。

健康経営を始めたいものの、何を企画すればよいか決まらない。人事の通常業務もあり、新しい仕事を増やせるか心配になる。初めて担当する方には、そんな迷いもあるでしょう。

まずは経営者と目的を共有し、職場で困っていることを一つ選びます。担当者、使える時間と予算、振り返る日を決めれば、最初の施策を具体的に考えられます。

この記事で扱うのは、初めての企画から、結果を見て次の対応を決めるまでの手順です。期間や企画の例は編集部による提案で、認定要件や導入企業の実績を示すものではありません。

健康経営の目的を、職場の言葉で決める

健康経営は、従業員の健康管理を経営の視点から捉え、方針を持って取り組む考え方です。経済産業省の説明と制度公式サイトでは、経営方針、推進体制、施策の実行、評価・改善のつながりが示されています。

自社で始めるときは、「従業員が健康に働ける会社にする」を、職場の具体的な困りごとまで掘り下げてみてください。例えば「忙しい時間帯でも休憩を取りやすくする」なら、現場の責任者と話し合う内容が明確になります。

健康経営優良法人は、こうした取り組みを評価する認定制度です。認定を目指す場合は、最新の申請基準と日程を公式の申請関連資料で確認します。制度の概要は認定の意味と申請までの流れでも紹介しています。

最初に、責任者と担当者の持ち時間を確保する

方針と予算の判断は経営者や役員、案内や日程調整は人事担当者というように、役割を決めておきましょう。勤務中の運用は、現場の責任者にも確認が必要です。小さな会社で一人が兼務する場合も、判断する人と日々の作業を整理しておくと相談しやすくなります。

予算にはサービス利用料や講師料だけでなく、準備・問い合わせ対応・集計にかかる時間も含めて考えます。「担当者が毎週どれだけ時間を使えるか」を先に決め、収まる規模で企画しましょう。

健康診断後の対応など、法令に基づいて行う業務の実施状況も確認してください。任意のイベントを増やすことで、必要な対応が後回しにならないようにします。健康上の判断が必要な課題は、人事だけで抱えず、産業医や保健師、加入する保険者などに相談します。

すでにある情報と従業員の声から、課題を一つ選ぶ

最初から詳しい健康アンケートを作る必要はありません。権限のある担当者や専門職が適切に集計した既存の情報と、職場で働く人の声を確認します。

例えば、休憩の取りにくさが気になるなら、「どの時間帯が取りにくいか」「業務を代わってもらえるか」を聞いてみましょう。病歴や検査値まで尋ねなくても、運用を変えるための材料は集められます。

集まった意見は、困っている人の多さ、対応の必要性、今の体制で取り組めるかという観点で整理します。休憩を取れない原因が人員配置にあるなら、運動動画の案内だけでは解決しません。業務の割り振りも現場と見直す必要があります。

施策の前に、健康情報の扱いを決める

厚生労働省の健康情報の取扱いに関する指針は、利用目的や扱う人の権限を定め、労使で共有することを求めています。情報の種類によって収集や同意の扱いが異なるため、一律に判断しないようにしてください。

企画では、集める情報を目的に必要な範囲に絞ります。閲覧できる人、保管場所、保存期間と削除方法を決め、従業員にも説明しましょう。任意の企画への参加状況や健康状態を、人事評価の材料にしない運用も明確にします。

氏名を外しても、少人数の部署や自由記述から個人が分かる場合があります。部署別の結果を出さず全体で集計する、個人を推測できる記述は共有しないなど、共有方法も検討してください。個別の健康相談と、企画を改善するための集計は分けて扱います。

最初の企画は、実施条件を一枚にまとめる

課題を決めたら、対象者と実施方法を具体化します。下の表は、デスクワークが中心の職場で、勤務の合間に短い休憩を取りやすくする企画の例です。

決める項目企画例
目的勤務の合間に休憩を取りやすい運用を試す
対象試行する部署の従業員。任意参加とする
期間4週間試し、終了後の週に振り返る
実施方法業務の区切りに席を離れる、軽く体を動かすなど、取り組める方法を選ぶ
現場との確認離席できる時間と交代の方法、安全に動ける場所を確認する
記録週ごとに試せたかを任意回答で尋ね、運営にかかった時間も残す
見直す条件業務への支障や担当者の負担が大きければ方法を変える

4週間は運用を試すための例で、健康効果を判断できる期間という意味ではありません。職種や繁忙期に合わせて調整します。

案内には、何をするかに加え、参加は任意であること、体調や勤務の都合を優先できること、問い合わせ先を書きます。痛みや体調不良がある人に運動を求めず、個別の相談が必要な場合は専門職につなぎましょう。

参加方法の工夫を詳しく知りたい方は、社内の運動企画を見直すにはも参考にしてください。

始める前に、測る項目と数え方を決める

最初の施策では、実施できたか、続けられそうか、運営の負担はどうかを確かめます。使い道のないデータを増やすより、次の判断に必要な項目を選びましょう。

確認する項目数え方・聞き方の例結果を見て決めること
参加状況対象者数と、期間中に一度でも試した人数を記録する案内や実施方法を変えるか
継続の様子週ごとの参加人数を同じ条件で数える内容や頻度を調整するか
参加のしやすさ時間・場所・準備で困ったことを任意で聞く現場の運用を変えるか
運営の負担準備・案内・集計の時間と支出を記録するこの規模で続けられるか

参加率は、参加人数を対象者数で割って計算します。「登録した人数」と「実際に試した人数」を混ぜず、対象者や期間を明記してください。回答者の申告で数えた場合は、その集計方法も残します。未回答をそのまま不参加とみなすと、実態とずれることがあります。

企画前後を比べるために、質問と集計方法はそろえておきましょう。忙しさや回答者の顔ぶれが変わった場合は、その違いも記録します。数値だけで判断せず、参加できなかった事情も併せて確かめてください。

短期間の参加率や感想から、健康状態や生産性が改善したとは判断できません。欠勤や健診結果などを長期的に確認する場合も、季節や業務量などの影響を考慮します。施策だけの効果と断定せず、専門職と評価方法を相談してください。費用と運営時間を記録しても、それだけで投資に見合う経済効果を算出できるわけではありません。

振り返りでは、次に変えることを一つ決める

予定した日に、担当者と現場の責任者で結果を確認します。「案内は届いたが時間が合わなかった」「参加はできたが集計に手間がかかった」のように、どこで困ったかを分けて話すと、対応を選びやすくなります。

時間が合わなければ実施時刻を変える。記録が負担なら確認の頻度を下げる。一度にいくつも変えず、次に試す変更を一つ決め、担当者と確認日を記録します。業務上の支障や情報管理の懸念がある場合は、企画を休止して運用を見直す判断も必要です。

経営者への報告は、目的、実施内容、参加状況、費用と作業時間、困った点、次に変えることを一枚にまとめると共有しやすくなります。健康面での成果がまだ分からない場合は、そのまま記載してください。

運動を取り入れる方針が決まったら、エアトレの法人向けページと機能一覧で、運動記録や歩数などの掲載機能を確認できます。収集する情報、担当者が閲覧できる範囲、集計の手間を自社の計画と照らし合わせ、必要に応じて導入相談で確認しましょう。

参考にした情報

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